冷やし中華にマヨネーズをかける地域はどこ?境界線と発祥の真相
冷やし中華にマヨネーズをかける地域はどこ?境界線と発祥の真相の背景について、専門知識を詳しくお届けします。
「冷やし中華にマヨネーズをかけるか否か」の地域調査を実施すると、非常に興味深い日本列島のグラデーションが浮かび上がります。マヨネーズ派のツートップは「東海地方」と「東北地方」です。
まず東海地方(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県西部)では、外食店・家庭を問わずマヨネーズの添付率は極めて高く、各種の意識調査でも利用率が60%〜75%前後に達します。一方で、静岡県の中部から東部(大井川や富士川付近)を越えて関東圏に入ると、添付率は20%未満へと激減します。
ところが、そのまま本州を北上して東北地方に入ると、突如としてマヨネーズ支持率が急上昇します。特に山形県や福島県では、「冷やし中華を頼むと最初から皿の縁にマヨネーズが盛られてくる」「自宅の冷蔵庫からマヨネーズを出して回しかけるのが日常」という家庭が多数派を占めます。
なぜ東海と離れた東北で同様の食文化が花開いたのか。食文化史の観点からは、冷涼な気候や冬の厳しさから「塩分と脂質による力強いコク」を好む東北の味覚嗜好と、冷やし中華の酸味を中和するマヨネーズの機能性が合致したためと考えられています。さらに山形県は「ラーメン消費量日本一(総務省家計調査)」を誇る麺王国であり、冷やしラーメンをはじめとする独自の冷製麺文化が発展する過程で、マヨネーズトッピングがいち早く受容された歴史があります。