糖尿病でも温泉を満喫できる?血糖値への好影響と命を守る入浴の鉄則
糖尿病でも温泉を満喫できる?血糖値への好影響と命を守る入浴の鉄則の詳細について、専門知識を詳しくお届けします。
薬物治療を受けている患者にとって、最もシビアに管理すべきが入浴のタイミングです。特にインスリン注射後の温泉入浴のタイミングを誤ると、生命危機に直結する重症低血糖を誘発します。
インスリンを皮下注射した直後に温泉へ浸かると、皮膚温の上昇と急激な血流増加により、皮下に注入されたインスリン製剤が通常よりも極めて速いスピードで血中に吸収されてしまいます。その結果、想定外のピークが生じて急激な低血糖発作を引き起こします。超速効型や速効型インスリンを使用した後は、最低でも30分〜1時間以上あけ、食事がしっかり消化・吸収されて血糖値が安定してから入浴するのが鉄則です。SU薬(スルホニル尿素薬)などの血糖降下薬を服用している場合も同様の注意が求められます。
安全に温泉を満喫するための「5つの入浴ルール」を徹底しましょう。
① 入浴前後にコップ1杯の水分を必ず補給する
発汗による脱水は血液を濃縮させ、高血糖や血栓症(脳梗塞・心筋梗塞)のリスクを急上昇させます。
② 湯の温度は40℃以下のぬるめを選び、長湯を避ける
1回の入浴時間は10〜15分程度にとどめ、半身浴を上手に活用して心臓への水圧負担を軽減します。
③ 入浴前後に簡易血糖測定器でチェックする
入浴前の血糖値が100mg/dL未満の場合は、入浴を遅らせるかブドウ糖・補食を摂取してから入湯します。
④ 脱衣所や浴室近くにブドウ糖を常備する
万が一の異変に備え、すぐに手が届く場所にブドウ糖や糖分入りの清涼飲料水を準備しておきます。
⑤ 単独での入浴を避け、同行者に状況を伝えておく
同伴者や家族に糖尿病であることを伝え、浴室で異変があった際に迅速なサポートが得られる体制を整えておきましょう。