唐破風とは?日本独自に発展した屋根の謎と見分け方を徹底解剖

唐破風とは?日本独自に発展した屋根の謎と見分け方を徹底解剖についての疑問解決ガイドをお届けします。

城郭や神社を訪れた際、屋根の装飾で最も混同されやすいのが「唐破風」と「千鳥破風(ちどりはふ)」の違いです。日本の城郭天守に配される代表的な破風は「切妻破風」「入母屋破風」「千鳥破風」「唐破風」の4種類に大別されますが、装飾として後付けされることの多い千鳥破風と唐破風の見分け方を把握しておくと、建築鑑賞の解像度が一気に跳ね上がります。

簡潔に整理すると、直線で構成されたシャープな三角形の屋根装飾が「千鳥破風」であり、波のようにうねる優美な曲線の屋根装飾が「唐破風」です。千鳥破風は元々、大きな屋根の平側(ひらがわ)にあえてドーマー(屋根窓)のように小さな切妻屋根を突き出して破風を作ったもので、天守に力強さとリズミカルな陰影を与えます。対して唐破風は、権威と優雅さを誇示するための最高格式の意匠として配置されます。

項目唐破風(からはふ)千鳥破風(ちどりはふ)編集部の見解・評価シルエット形状中央が凸、左右が凹の反転曲線(弓状)直線で構成される正三角形・二等辺三角形遠目からでも「丸み」か「直線」かで瞬時に判別可能視覚的・象徴的印象優雅、気品、最高度の権威、ハレの祝祭性重厚、直線美、武骨な軍事拠点としての威圧感名城天守では両者を組み合わせて絶妙なバランスを創出懸魚(装飾彫刻)兎毛通(うのけどおし)を採用猪目懸魚・蕪懸魚など三角形に収まる造形中央の曲線部に吸い付くように彫刻が納まる主な配置箇所天守正面玄関、大手門、本堂向拝、唐門、銭湯天守の2重・3重の屋根勾配面、大屋根の中腹唐破風は「人を迎え入れる出入口」の真上に多い
中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest