「をはじめとする」の正しい使い方と敬語の落とし穴|失礼を防ぐ完全ガイド

話題沸騰中の 「をはじめとする」の正しい使い方と敬語の落とし穴|失礼を防ぐ完全ガイドについて、詳しいまとめをご紹介しています。

「をはじめとする」は一見、代表者を立てているように思えるため、敬語のつもりで目上の人に使ってしまいがちです。しかし、ここにビジネスコミュニケーション最大の落とし穴が存在します。使い方を一歩間違えると、相手に「自分たちの組織構造を理解していない」「無礼な物言いをする人間だ」と受け取られてしまいます。

失礼に当たりやすい最大の要因は、代表者以外のメンバーが心理的に「その他大勢(十把一絡げ)」に追いやられる構造にあります。例えば、取引先の接待の席やメールで「佐藤常務をはじめとする皆様」と表現した場合、佐藤常務が最上位者であれば一見通るように見えますが、同席している専務や部長陣に対しては「佐藤常務以外は名指しする価値もない添え物」という強烈なニュアンスを無自覚に撒き散らすことになります。

社内政治や力学に敏感な現場であればあるほど、この言葉遣いは摩擦を生みます。特に以下のシチュエーションでは致命的なトラブルへ発展しかねません。

  • 序列が不確実な複数名の目上に対して使うケース:役職の上下関係が外部から見えにくい合同プロジェクトにおいて、特定の一人だけを「〜をはじめとする」と持ち上げると、他方のプライドを著しく傷つける。
  • 代表者と後続のカテゴリーに主客のねじれがあるケース:「山田社長をはじめとする社員各位」など、役員と一般社員を乱暴に括り、社内秩序への配慮を欠く表現。
  • 自分側の身内を目上に立ててしまうケース:社外に対する案内状で「弊社の鈴木部長をはじめとするスタッフ一同」と書いてしまう。身内を筆頭に掲げて相手に案内するのは謙譲の倫理から完全に逸脱した誤用。

目上の人間が複数いる場面において、個別の敬意を均等に払うべき文脈では、「をはじめとする」による一括処理は極めて危険な賭けとなります。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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