千葉県で地震が相次ぐ理由は?スロースリップと巨大地震リスクの真相

千葉県で地震が相次ぐ理由は?スロースリップと巨大地震リスクの真相について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をお届けします。

千葉県周辺の地震活動を語る上で欠かせないのが、数年周期で確認される「スロースリップ現象(ゆっくりすべり)」です。これは、プレート境界の断層面が通常の地震のように急激に壊れるのではなく、数日から数週間かけてゆっくりと滑り動く現象を指します。

国土地理院が展開する高精度GNSS(電子基準点)観測網のデータによると、房総半島沖では過去の履歴として1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年、そして近年にも顕著な地殻変動が記録されています。およそ4〜6年という短いサイクルで房総半島が南東方向へ数センチメートル動く地殻変動が捉えられており、これに同期して「千葉県 群発地震」が多発する傾向が明確に立証されています。

専門家の間では、このスロースリップに関して2つの側面が議論されています。ひとつは「固着域の歪みがゆっくり滑ることで解放され、超巨大地震のエネルギーを一気に放出させずに済んでいる」という緩和的な見方です。しかし一方で、東京大学地震研究所などの研究報告では「滑った領域の周囲にある別の固着域へ急激な応力(ストレス)が転嫁され、近隣断層での強い地震を誘発する引き金になり得る」というリスクが強く警告されています。

実際、1987年に発生した「千葉県東方沖地震(マグニチュード6.7、最大震度5)」のような被害地震も過去に記録されており、スロースリップに伴う活動期には、最大震度5弱〜5強クラスの強い揺れに対する警戒が不可欠です。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest