どこからが友達?「知り合い」との決定的な境界線と大人の距離感の極意
どこからが友達?「知り合い」との決定的な境界線と大人の距離感の極意とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。
学問の世界においても、友情の本質や適切な人数に関する研究は古くから重ねられてきました。
人類学者ロビン・ダンバーが提唱した「ダンバー数」によれば、人間が安定した社会関係を維持できる上限は約150人とされています。しかし、この150人全員が親しいわけではありません。関係性は同心円状に広がっており、本当に困ったときに助けを求められる「コアな親友層」は3〜5人、定期的に連絡を取り合う「親密な友人層」でも12〜15人程度が脳の認知的限界だと判明しています。世間一般の「友達の人数 平均」を気にして焦る必要はなく、数人規模の深い繋がりこそが生物学的に自然な状態なのです。
一方、哲学的なアプローチに目を向けると、古代ギリシャのアリストテレスは『ニコマコス倫理学』の中で友愛(フィリア)を次の3つに分類しました。
1つ目は互いの利益に基づく「有用性の友愛」、2つ目は楽しさを共有する「快楽の友愛」、そして3つ目が相手の人徳そのものを慈しむ「善(徳)の友愛」です。大人の関係で疲弊しやすいのは、前者の「有用性」や「快楽」に依存した関係が崩れたときです。互いの存在そのものを尊重し合える「徳の友愛」こそが、時代を超えて普遍的に求められる本物の友情の姿だと言えます。