えんがちょの真実!千と千尋のルーツと指ポーズに潜む古代の穢れ信仰
えんがちょの真実!千と千尋のルーツと指ポーズに潜む古代の穢れ信仰の全体像を分かりやすくまとめてご紹介します。
民俗学の研究において、「えんがちょ」の語源には複数の有力な学説が存在します。もっとも広く支持されているのが、悪縁を永劫に断ち切る意味の「縁が千代(ちよ)切れる」が転訛したという説です。「千代」は非常に長い年月を表し、「これでお前との不浄な縁を未来永劫断ち切る」という縁切りの呪文が短縮され、子どもの口承文化として定着したと考えられています。
もう一つの有力説は、神道における「穢れ(けがれ)」そのものを指す「えん(穢)」に由来するというものです。「穢が千代(えんがちよ)」、すなわち穢れた状態が長く続くことを防ぐための祓除(はらえ)の詞が変化したという解釈です。中世から近世にかけての日本では、死、病気、出産、血液、排泄物などを「触穢(しょくえ)」として極度に忌避する文化がありました。この触穢思想が民衆に浸透し、身近な厄除け作法として簡略化された形跡が色濃く残っています。
歴史的に見ても、日本人は目に見えない災厄や病魔を「悪霊や穢れの付着」と捉え、言葉の力(言霊)と身振りによってそれを遮断してきました。民俗学者・折口信夫や柳田國男らが指摘するように、大人の社会で形骸化・消滅した古い宗教的儀礼が、子どもの遊びの中に純粋な形で残存する現象の代表例がこの言葉なのです。