物価高でも年金実質減!マクロ経済スライドの問題点と2026年の行方
物価高でも年金実質減!マクロ経済スライドの問題点と2026年の行方を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。
マクロ経済スライドには、導入当初からの大きな課題として名目下限措置の課題が存在します。これは「どれだけ現役世代が減っても、年金の額面(名目額)を前年割れさせてはならない」という政治的配慮から設けられた特例ルールです。デフレ期には物価が下がっても調整が完全に発動せず、年金財政の健全化が長年先送りされてきました。
この先送りを解消するために2018年度から導入されたのが「キャリーオーバー制度」です。デフレ下で引き下げきれなかったスライド調整分を翌年度以降に繰り越し、物価や賃金が大きく上昇した年度にまとめて差し引く仕組みを指します。
スライド調整率の推移を振り返ると、デフレ期に溜まり続けた未調整分が、近年の物価高局面で一気に発動される事態が発生しました。物価高で家計が最も苦しいタイミングに、過去のツケであるキャリーオーバー分がまとめて年金から差し引かれ、抑制幅が最大化するという皮肉な結果を招いています。これが受給者にとって大きな不満の温床となっています。