世界の水問題の真相|20億人が直面する水危機の原因と日本のリスク
世界の水問題の真相|20億人が直面する水危機の原因と日本のリスクの見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。
水資源の争奪戦は、国家間の安全保障問題へと発展しています。国境を越えて流れる国際河川の上流国がダムを建設して流水を堰き止めれば、下流国の農業や生活は壊滅的な危機に瀕するためです。
代表的な世界の水紛争の事例として挙げられるのが、ナイル川上流のエチオピアが建設した巨大水力発電ダム「グランド・エチオピアン・ルネサンス・ダム(GERD)」をめぐるエジプト・スーダンとの激しい対立です。ナイル川の水に国家の命運を預けるエジプトは、水量が減少すれば国家存亡の危機につながるとして軍事的威嚇を交えた外交戦を展開しています。また、チグリス・ユーフラテス川を巡るトルコ、シリア、イラクの対立や、インダス川を巡るインドとパキスタンの軋轢も燻り続けています。
こうした紛争や人道危機の現場で活動を続けているのが、国際機関やNGOです。ユニセフの水と衛生支援活動(WASHプロジェクト)では、太陽光発電を利用した井戸の掘削、避難所への給水車派遣、学校への衛生的な手洗い場設置など、持続可能な現地密着型の支援を展開しています。単に水を届けるだけでなく、地域住民自身が設備を維持管理できる仕組みづくりこそが、対立を防ぎ命を繋ぐ防波堤となっています。