特定郵便局とは?普通局との違いや世襲・利権の噂、廃止の真相を徹底解説
特定郵便局とは?普通局との違いや世襲・利権の噂、廃止の真相を徹底解説の疑問点について、専門知識を取りまとめてご紹介します。
特定郵便局制度が長年にわたり批判の矢面に立たされた最大の理由は、「世襲問題」「局舎賃貸料問題」、そして「全国郵便局長会(全特)」を通じた政治支配という三位一体の構造にありました。
制度上、特定郵便局長は国家公務員であり、公選や国家試験を経ることが建前とされていました。しかし現実には、後任局長の選考において「前任局長の子息や親族、あるいは局長会が推薦する有力候補」が圧倒的に優遇されてきた歴史があります。郵便局の土地と建物が局長個人の所有物である以上、赤の他人が局長に就任すると局舎の賃貸借契約を巡るトラブルが発生しやすいため、「家屋とポストをセットで引き継がせる」ことが半ば公然の慣習として正当化されてきたのです。ネットの知恵袋やコミュニティでも「近所の特定局は代々〇〇家の本家が局長を務めている」という証言が多数見られますが、これは単なる噂ではなく構造的な必然でした。
この世襲構造に莫大な経済的利益をもたらしたのが「局舎賃貸料問題」です。郵政省(のちの郵政公社)は、特定郵便局長個人または局長が設立した親族名義の同族会社に対し、局舎の家賃として多額の国費を支払っていました。相場よりも高額な賃料設定や、退職後も長期にわたって安定した不労所得が親族に転がり込むスキームは、会計検査院の検査でも度々是正勧告を受けるなど、事実上の「公費による私的利権」として指弾されました。
さらにこれらを強固に守り抜いたのが、全国郵便局長会(全特)という組織です。全特は傘下の地方郵便局長会を通じて強固な結束を誇り、国政選挙においては自民党の有力な集票マシーンとして機能しました。局長一家だけでなく、局長が持つ地域社会での絶大なネットワーク(檀家総代、PTA会長、消防団幹部など)をフル活用した集票力は数百万人規模に及び、「郵便局長会に逆らえば選挙に落ちる」とまで言われた政治的圧力の源泉となったのです。