Co2ナルコーシスの急変を防ぐ!現場が実践すべき看護と初期対応

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生体の呼吸調節は通常、動脈血中の二酸化炭素分圧(PaCO2)の上昇を延髄の中枢化学受容体が感知することで行われる。しかし、慢性的な換気障害を持つ患者の体内では事情が根本から異なる。CO2が常に体内に溜まった状態が日常化すると中枢のセンサーが疲弊し、二酸化炭素に対する感受性が著しく低下してしまうのだ。

結果として、頸動脈小体などの末梢化学受容体による「低酸素刺激(Hypoxic drive)」だけが呼吸を維持する唯一の命綱となる。この状態にある患者へ高濃度の酸素療法を無秩序に行うと何が起きるか。体内の低酸素状態が一気に解消された瞬間、脳は「もう呼吸をする必要がない」と誤認し、自発呼吸を弱めたり停止させたりしてしまう。

日本呼吸器学会の知見でも強調されている通り、肺胞換気量が急激に落ち込むことで高炭酸ガス血症が急速に悪化し、血液が酸性に傾く重篤な呼吸性アシドーシスへと直行する。これがCO2ナルコーシスと呼ばれる病態の本質である。良かれと思って投与した高流量の酸素が、患者の換気駆動を麻痺させる引き金になってしまう。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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