一妻多夫制が存在する国の真実|兄弟で妻を共有する理由と現代の実態

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世界的に見て極めて希少な一妻多夫制ですが、特定の地理的・文化的な条件が揃った地域では、伝統的な慣習として今なおその痕跡が色濃く残っています。

代表的な地域として挙げられるのが、チベット自治区(中国)の山岳地帯やネパールのヒマラヤ奥地(フムラ郡・ドルポ地域)、さらにはインド北部のラダック地方です。これらの地域で実践されてきた婚姻の多くは、長男から末弟までの兄弟全員が一人の妻を共同の配偶者とする「兄弟型一妻多夫婚(Fraternal Polyandry)」と呼ばれる形態をとります。

歴史的な文献や各地の民族調査によると、古代インドの叙事詩『マハーバーラタ』に登場する王妃ドラウパディーがパーンダヴァ5兄弟全員の妻となったエピソードが有名ですが、現実社会における一妻多夫制も同様に兄弟間で結ばれてきました。中国四川省西部の山岳部入り江に点在する集落の調査報道でも、「伙婚(フオホン)」と呼ばれる伝統家庭において、妻が家庭内の絶対的な決定権を握り、兄弟である夫たちがそれぞれの持ち場で家業を支える独特の権力構造が確認されています。

現在、各国の中央政府(中国やネパールなど)の民法上では一夫一婦制が定められており、法的な公認制度としては廃止されています。しかし、行政の目が届きにくい標高4,000メートル前後の過酷な高地集落では、地域の長老やコミュニティの承認のもと、慣習婚として実質的な一妻多夫生活を継続している世帯が存在します。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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