パン屋の塩パンなぜ底カリ中じゅわ?失敗しない黄金レシピと成形の極意

パン屋の塩パンなぜ底カリ中じゅわ?失敗しない黄金レシピと成形の極意の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

塩パンの最大の特徴である「大きな空洞」と「底面のカリカリ感」は、実は表裏一体の現象です。成形時に生地の芯へ巻き込んだ棒状のバターは、オーブンの熱を受けると急速に融解します。このとき、生地中の水分とバターに含まれる約16%の水分が気化して水蒸気となり、内側から生地を押し広げることで中央にしっかりとした空洞が形成されます。

同時に、溶け出した乳脂肪分の一部は生地の底面から天板へと染み出します。高温に熱せられた天板の上で、生地の底が「バターで揚げ焼き」の状態になることで、クルトンのようにクリスピーな食感と濃厚な焼き香が生まれます。つまり、塩パンの外カリ中じゅわな作り方の神髄は、生地の中でバターを適度に気化させつつ、外へ逃げた脂質で底面を揚げるという二段階の熱反応を意図的に起こすことにあります。

家庭での調理で塩パンに失敗しない理由を突き詰めるならば、「バターを生地内にどれだけ留め、どのタイミングで天板に落とすか」をコントロールする技術に尽きます。成形が緩すぎると発酵段階や焼成初期にバターが全量流出してしまい、空洞が潰れたベタベタのパンになってしまいます。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest