北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?跡地の現在と新計画の真相
北海道百年記念塔はなぜ解体されたのか?跡地の現在と新計画の真相についての真相をお届けします。
北海道百年記念塔の歴史と経緯を紐解くと、その着工は昭和43年(1968年)、完成は昭和45年(1970年)に遡ります。北海道開道・命名百年の記念事業として、道民の寄付金約5億円を含む総工費約10億5,000万円を投じて建設されました。塔の高さ「100メートル」は北海道の100年の歩みを象徴し、未来への発展を祈念したデザインは井上建築設計事務所(設計主務:松下健之助氏)による公募最優秀作でした。
しかし、半世紀の時を経て塔を襲ったのが深刻な百年記念塔の老朽化問題です。外壁に採用されていた「コルテン鋼(耐候性高張力鋼板)」は、表面に緻密な錆の保護層を形成することで内部の腐食を防ぐ特性を持つとされていました。ところが、寒暖差が激しく積雪や凍結融解を繰り返す北海道特有の過酷な気候条件下では、想定を超えた腐食・剥離が進行。2014年には外壁鋼板の一部が剥がれ落ちる事故が発生し、敷地内への立ち入りが全面禁止される事態となりました。
道が実施した詳細調査では、高層部のトラス構造やボルト接合部に広範囲な腐食が見つかり、暴風や大規模地震時に破片が周囲へ飛散・倒壊するリスクが浮き彫りになりました。修繕による延命には約28億5,000万円という莫大な初期費用がかかり、その後の50年間でさらに数十億円の維持管理費が必要と試算されたことが、行政判断としての百年記念塔の解体理由を決定づける最大の要因となったのです。