歌舞伎の屋号に序列はある?成田屋・音羽屋の格付けと名門の真実
歌舞伎の屋号に序列はある?成田屋・音羽屋の格付けと名門の真実の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
Q1:なぜ歌舞伎役者には本名や芸名とは別に「屋号」があるのですか?
A1:江戸時代、武士以外の庶民(役者や商人)は名字を公に名乗ることが禁止されていました。そのため役者たちは、自分のルーツである商売の屋号(成田屋は成田山新勝寺、音羽屋は音羽の滝など)を名乗ることで、自らの家系や一門を識別したのが始まりです。
Q2:大向こう(客席からの掛け声)で役者の名前ではなく屋号を呼ぶのはなぜ?
A2:役者の本名や個人名ではなく、その役者が背負っている「家と芸の歴史」に敬意を表するためです。また、「市川團十郎」と叫ぶよりも「成田屋!」と叫ぶ方が短く鋭く通り、芝居のテンポや役者の見得を邪魔しないという実用的な理由もあります。
Q3:襲名によって屋号が変わることはありますか?
A3:原則として同じ一門内で名跡を継ぐため屋号は変わりませんが、養子縁組や他家への名跡継承によって屋号が変わるケースは存在します。例えば、市川猿之助(澤瀉屋)の一門から市川段四郎を継ぐなど、家と芸の系譜の再編によって屋号の移動が起こる場合があります。