氷に塩でなぜマイナス20℃?急激に冷える科学の仕組みと活用裏ワザ
氷に塩でなぜマイナス20℃?急激に冷える科学の仕組みと活用裏ワザについて見逃せない ポイントを厳選して解説いたします。
家庭にある氷と塩を使っても、適当な割合で混ぜていては狙った通りの極冷状態は作れません。科学的に最も低い温度を作り出すための割合が存在します。
最も温度を下げるための「黄金比率」は、重量比で「氷3:塩1」(氷75%:食塩25%)です。氷300gに対して食塩100gをしっかり混ぜ合わせることで、理論上の共晶点である約マイナス21.2℃まで到達させることが可能になります。
温度変化の経過を観察すると、塩を投入した直後から急激な温度降下が始まり、およそ5分〜10分で最低温度に達します。この冷却作用を持つ混合物を科学用語で「寒剤(かんざい)」と呼びます。
ここで混同されやすいのが「溶解熱」と「潜熱(融解熱)」の違いです。塩が水に溶ける際にもごくわずかな熱を吸収する「吸熱反応(溶解熱)」が起きますが、温度低下に寄与する割合は全体のわずか数パーセントに過ぎません。温度を一気にマイナス20℃まで引き下げる原動力の9割以上は、氷が水に変わる際の「融解熱」が担っています。