最強戦車キラー「Flak 36」の真実!88Mm高射砲の威力と奇策
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絶大な威力を誇ったFlak 36ですが、現代のインターネットや一部のミリタリーコミュニティでは「どんな状況でも敵を薙ぎ払った無敵の万能兵器」として神格化されすぎる嫌いがあります。現実の運用には過酷な制約と致命的なリスクが付きまとっていました。
まず挙げられるのが、約7トンという規格外の自重と巨大なシルエットです。陣地展開には最低でも数十分の設営作業が必要であり、突然の奇襲を受けた際に咄嗟に方向転換することは困難でした。泥濘期(ラスプティツァ)の東部戦線では、牽引車ごと泥に呑み込まれ、敵に鹵獲されることを防ぐために自爆処理せざるを得ないケースが頻発しました。
さらに、高射砲部隊は原則として「ドイツ空軍(Luftwaffe)」の所属であったため、陸軍の歩兵・戦車部隊との指揮系統の二重化が常に摩擦を生んでいました。ロンメルのようなカリスマ的指導者が強引に統率した戦区を除けば、「陸軍の支援要請を空軍砲兵が拒否する」という縦割りの弊害が各地で報告されています。Flak 36は兵器単体としては超一流であったものの、兵站と指揮統制の整備が伴わなければ容易に瓦解する「運用の難度が高い兵器」であったのが冷徹な実態です。