芥川賞作家・奥泉光の現在と代表作!圧倒的筆力と文芸漫談の魅力に迫る
芥川賞作家・奥泉光の現在と代表作!圧倒的筆力と文芸漫談の魅力に迫るの詳細解説を解説します。役立つ情報がチェックできます。
「何から読み始めるべきか迷う」という読者のために、奥泉文学の真髄を味わえる必読の傑作を厳選して紹介します。
①『石の来歴』(文春文庫)
第110回芥川賞受賞作。第二次世界大戦下のフィリピン戦線で心に深い傷を負った元兵士が、戦後に愛石家となり、奇妙な石の収集に憑りつかれていく姿を描きます。戦争の記憶、罪の意識、人間の深層心理が冷徹かつ美しい文体で紡がれた、初期の金字塔です。
②『シューマンの指』(講談社文庫)
第2回中央公論文芸賞受賞作。ロベルト・シューマンのピアノ曲「幻想曲」をモチーフに、美大生たちの愛憎と奇怪な連続死の真相を追う本格ミステリです。音楽小説としての圧倒的な解像度と、二転三転する謎解きが見事に融合した傑作として知られます。
③『雪の階』(中央公論新社)
毎日出版文化賞および柴田錬三郎賞をダブル受賞した歴史心理サスペンス巨編。昭和初期、二・二六事件前夜の不穏な東京を舞台に、名門貴族の令嬢が遭遇した心中事件の謎を追います。昭和モダニズムの華やかさと軍靴の足音が重なり合う重厚な物語は、奥泉光の代表作として真っ先に名前が挙がる一冊です。
④『桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』(文春文庫)
シリアスな純文学のイメージを覆す、痛快無比なユーモアミステリ。「クワコー」こと桑潟助教授が、妄想と見栄に振り回されながら学園内のトラブルに巻き込まれていくドタバタ劇です。テレビドラマ化もされ、テンポ抜群のコメディ筆力が高く評価されました。
⑤『グランド・ミステリー』(角川書店)
昭和史の暗部とミステリの構造を極限まで突き詰めた、まさに「グランド」な超大作。軍事機密、暗殺計画、巨大な陰謀が幾重にも交錯し、小説という形式そのものを揺るがす圧倒的なスケールを誇ります。