命の危機を招くR on T現象の真相!心室細動防止と緊急対処法
命の危機を招くR on T現象の真相!心室細動防止と緊急対処法の要点や背景を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。
臨床現場や救急医療において「最も見逃してはならない波形」として徹底指導されるのがR on T現象です。これは、心電図上で直前の拍動のT波の上に、次の拍動の始まりである心室期外収縮(PVC)のR波が重なって出現する現象を指します。
健康診断などで偶然見つかる単発の心室期外収縮は、自覚症状が乏しく治療不要なケースも珍しくありません。しかし、その出現タイミングが「直前のT波上」という極めて狭い時間枠に重なった瞬間、状況は一変します。心室が血液を全身に送り出した後、電気的にリセットしようとしている回復フェーズ(再分極期)に乱暴な電気刺激が割り込む形となり、心臓の規則正しいポンプ機能が一瞬で崩壊する引き金となるのです。
日本循環器学会のガイドラインや救急医学の現場統計でも、急性冠症候群(ACS)の超急性期においてR on T現象を契機とする致死性不整脈の発生率は高く、波形確認後の速やかな介入が救命率を左右することが裏付けられています。