全日本大学駅伝のコース特徴を徹底解剖!なぜ最長8区で大逆転が起きるのか?

全日本大学駅伝のコース特徴を徹底解剖!なぜ最長8区で大逆転が起きるのか?の真相について、最新情報を詳しくお届けします。

インターネット上の掲示板やSNSでは、「全日本は箱根のような山登りがないため、平坦で走りやすいイージーコース」といった論調が散見されます。しかし、これは実走経験のない観戦者の典型的な誤解です。伊勢路には、標高図の数値には現れない恐るべき「環境トラップ」が複数仕掛けられています。

その筆頭が、伊勢湾沿岸を吹き抜ける風の挙動です。午前中のレース前半(愛知県〜三重県北部)は、北西の季節風が吹けば追い風となって驚異的なハイペースを生み出します。しかし、選手たちがスピードに乗って体力を消耗した頃、コースが伊勢市街に向けて南西へとカーブを切る後半セクションに入ると、風向きが体感的な強い向かい風、あるいは橋梁上での突発的な横風へと変貌します。

さらに見落とされがちなのが、秋晴れの強い日差しによる路面温度の上昇です。11月上旬の東海地方は、朝の気温が10度前後であっても、昼前には20度近くまで跳ね上がることが珍しくありません。遮蔽物のないアスファルトの上を20km近く疾走する7区・8区のランナーにとって、この直射日光と乾燥した空気は想像を絶する脱水リスクをもたらします。ペース配分を一歩誤れば、熱中症様のブレーキ症状を引き起こし、集団から音もなく脱落していく恐怖が常に潜んでいます。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest