クレイユモントロー刻印の年代判別法|バックスタンプ一覧と偽物対策
クレイユモントロー刻印の年代判別法|バックスタンプ一覧と偽物対策にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
クレイユモントローを深く理解する上で欠かせないのが、もともと別々に誕生した2つの名窯の成り立ちです。
モントロー窯は1749年(起源は1720年頃とも言われる)、パリ南東のモントロー・オー・フォットで創業しました。イギリスから伝わった硬質陶器の製法を取り入れ、実用性に優れた白陶器の生産で名を馳せます。一方のクレイユ窯は1797年、パリ北部のクレイユに設立。精巧な銅版転写技術(グリザイユ)をいち早く導入し、絵画のように美しい絵皿で貴族やブルジョワ層を魅了しました。
1840年、ライバル関係にあった両窯が統合され、合弁会社「Creil et Montereau(クレイユ・エ・モントロー)」が誕生します。クレイユの高い芸術性とモントローの卓越した生産技術が融合したことで、従来の軟質陶器とは一線を画す「ファイアンスフィーヌ(Faïence fine)」が完成しました。薄手でありながら強度が高く、滑らかなアイボリーや青みを帯びた白の釉薬をまとった器は、フランス陶器史に確固たる足跡を残すことになります。