わずか2時間の奇跡!お米の花が「幻」と呼ばれる驚きの開花実態
わずか2時間の奇跡!お米の花が「幻」と呼ばれる驚きの開花実態の詳細解説をお届けします。役立つ情報が詰まっています。
一般的な草花のような色鮮やかな花びらや甘い蜜を期待して水田を覗くと、その独特な見た目に驚かされます。お米の花には、虫や鳥を引き寄せるための花びらや萼(がく)が存在しません。写真などでクローズアップされるその姿は、私たちが普段「籾殻(もみがら)」と呼んでいる殻の内側から、白く細長い6本のおしべがこぼれ落ちるように飛び出している非常にシンプルな構造です。
籾の構造は「外穎(がいえい)」と「内穎(ないえい)」という2枚の殻でできており、開花時にはこの殻がパカッと観音開きのように開きます。中には1本のめしべと6本のおしべが収まっており、殻が開いた瞬間に花粉袋(葯)が破裂して、自身のめしべの柱頭に花粉が付着します。
つまり、お米の花は開花とほぼ同時に受粉を完了する「自家受粉」を行います。昆虫による媒介や他家受粉に頼らず、自分自身で確実に次世代の種子(米粒)を残す仕組みを進化の過程で獲得しました。受粉が完了すると、花粉を放出し終えたおしべだけを外に残したまま殻が閉じ、殻の内部で米粒が少しずつ育ち始めます。