タイヤボルトの向き間違いが招く脱輪事故!整備のプロが徹底解説
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走行中の脱輪事故を防ぐうえで最も重要な鍵を握るのが、ナットとホイールの接合部にある「テーパー座」の理解だ。2026年の最新安全基準においても、ホイール固定用ボルト・ナットの接地形状に関する注意喚起が改めて強化されている。特に一般的な乗用車で広く使われるテーパー座タイプのホイールナットは、傾斜したすり鉢状の面がホイール側の穴と寸分の狂いもなく密着することで、強固な締め付け力とセンター出し(中心軸の自動調整)を実現している。
もし作業者がテーパー面の前後を誤り、平らな座面側を内側に向けて装着してしまうとどうなるか。接触面積が極端に狭まり、面圧が偏ることで、走行時の強い振動によって容易に緩みが発生する。さらに、一部の輸入車やトラック、クラシックカーなどに散見される「逆ネジ(左ネジ)」の見分け方も急務だ。ボルトの先端に「L」刻印があるものや、ネジ山が反時計回りに切られている構造を無視して力任せに回せば、ハブボルトの山を完全に削り落とし、取り返しのつかない破損を招く。国土交通省の事故統計でも、車輪脱落事故の多くが締め付け不良や部品の誤装着に起因していることが判明しており、正しい向きとねじ方向の識別は事故予防の絶対条件となっている。