大正ロマンの原点からZ世代を惹きつける熱量まで——東大の隣に佇む「弥生美術館」が、いま東京のカルチャーシーンで異彩を放つ理由
大正ロマンの原点からZ世代を惹きつける熱量まで——東大の隣に佇む「弥生美術館」が、いま東京のカルチャーシーンで異彩を放つ理由を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を凝縮して配信します。
この場所を語る上で欠かせないのが、近代日本の挿絵文化の成熟史だ。
大正から昭和初期、日本の出版文化は空前の大花を咲かせた。雑誌の表紙や口絵を飾った抒情画は、当時の若者たちの憧れであり、時代の最先端を走る流行の発信源でもあった。儚げでどこか哀愁を帯びた女性像や、モダンな格子柄の着物。それらは単なるイラストではなく、急激な近代化に揺れる日本人の心情を映し出す鏡だった。現代のイラストレーターやデザイナーがこぞってこの地にインスピレーションを求めてやってくるのも、決して偶然ではない。