2026年、変貌する大阪・飛田新地――大正の面影を残す「日本最大の歓楽街」が直面する光と影
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飛田新地の歴史は、1916年(大正5年)に発生した難波新地の火災に端を発する。焼失した遊郭を移転させる形で誕生したこの街は、日本最大級の遊郭として栄華を極めた。1958年の売春防止法全面施行によって全国の赤線地帯が廃業へ追い込まれるなか、飛田は起死回生の手を打つ。「料亭」への業態転換である。客と仲居(女性)が料亭内で出会い、自由恋愛の末に「特別な関係」に至ったという建前を構築したのだ。
この仕組みは「飛田方式」と呼ばれ、半世紀以上ものあいだ法的な灰色地帯を歩み続けてきた。警察当局との静かな牽制関係、そして地域コミュニティによる徹底した秩序維持。店内での飲食という形式上の手続きを挟むことで、形式的な違法性を回避する知恵が生み出された。街を歩けば目に入る「飛田料理組合」の看板は、単なる業界団体ではなく、この巨大なグレーゾーンを統制するための強固な自律組織として機能してきたのだ。