名作『ラストエンペラー』の栄光と愛新覚羅溥儀が歩んだ波乱の真相
名作『ラストエンペラー』の栄光と愛新覚羅溥儀が歩んだ波乱の真相の全体像を詳しく解説してご紹介します。
イタリアの巨匠ベルナルド・ベルトルッチ監督は、極めて高い政治的ハードルを乗り越え、外国の映画撮影クルーとして史上初となる「紫禁城(故宮)」でのロケーション撮影を成功させた。本物の宮殿が醸し出す圧倒的な本物感と色彩美は、CG技術が存在しなかった当時の映画制作において、代わりの効かない圧倒的なリアリティを画面に与えている。
一方で、映画『ラストエンペラー』には史実と異なるドラマチックな脚色も散見される。溥儀の自伝『わが半生』を原作としながらも、ベルトルッチ特有の美学と精神分析的な解釈が加わったことで、政治的リアリズムよりも叙情的な個人史へとシフトした側面がある。史実の真相と映画的フィクションが織りなす綾を読み解くことこそ、この名作をより深く味わう醍醐味と言えるだろう。