新資料が明かす返上劇の真相!幻の東京オリンピック封印された全貌

新資料が明かす返上劇の真相!幻の東京オリンピック封印された全貌にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

招致の立役者であり、日本の体育の父として知られる嘉納治五郎は、死の直前まで世界を駆け巡った。1938年春のカイロIOC総会において、嘉納は卓越した英語力と情熱的なスピーチでIOC(国際オリンピック委員会)の委員たちを説得し、東京開催の危機を土壇場で回避させることに成功した。しかし、帰国の途上、氷川丸の船内で急逝。主柱を失った日本側の防波堤は崩れ去ることになる。

嘉納の志を引き継ぎ、現場で悪戦苦闘を強いられたのが伯爵・副島道正であった。JOC(日本オリンピック委員会)のキーマンとして、国内外からの挟み撃ちに遭った副島は、軍部の圧力をかわしながらIOCとの信頼関係を維持しようと心血を注いだ。だが、政府および陸軍からの圧力は苛烈を極め、最終的に副島らは苦渋の「開催返上」を受け入れざるを得なくなった。外交官としての誇りとスポーツの理想が、時代の波に呑み込まれた悲劇の局面である。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest