Minori大規模障害の深層:マルチベンダーの罠とみずほの刷新
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「完成しない建築物」に例えられ、業界内で「サグラダ・ファミリア」と揶揄されることもあったみずほのシステム開発。この負のイメージを払拭し、根本的な改革へと舵を切ったのが、みずほフィナンシャルグループの木原正裕グループCEOである。
木原CEOが着手したのは、単なるシステムの改修にとどまらない。IT戦略と経営戦略を完全に一体化させる組織改革である。従来の「ベンダー丸投げ」体制から脱却し、銀行自社内にITアーキテクトや高度エンジニアを擁する内製化の動きを急速に強めた。エンジニアが経営の意思決定に直接関与する体制を整え、システムの仕様変更や運用リスクに対するチェック機能を大幅に強化した。
経営トップ自らがITインフラの現場に足を運び、技術的課題をダイレクトに把握するガバナンス体制が構築された。システムトラブルを単なるIT部門の失態ではなく、経営危機そのものと捉え直す姿勢への全社的な転換が図られたのである。現場の風通しを改善し、異常を即座に報告・対処できる企業文化の醸成が進められている。