職務質問はどこまで拒否可能?警察が敗訴した違法判例と対処法
職務質問はどこまで拒否可能?警察が敗訴した違法判例と対処法について見逃せない 注意点を厳選して解説いたします。
「職務質問は拒否できるのか?」という疑問に対する法律上の回答は、明確に「拒否できる」です。警察職務執行法第2条3項には、「刑事訴訟に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して警察署等に連行され、若しくは答弁を強要されることはない」と明記されています。
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しかし現場では、立ち去ろうとする市民を警察官が取り囲んだり、腕を掴んだりするトラブルが頻発します。この「有形力の行使の限界」に関して極めて重要な先例となっているのが、米倉事件最高裁判例(最判昭和51年3月16日)です。
米倉事件において最高裁は、職務質問に附随して行う説得や停止の措置について、「強制に至らない限度において、任意手段として必要かつ相当と認められる範囲でのみ許容される」という基準を示しました。つまり、職務質問を拒否して立ち去ろうとする相手に対し、声をかけ続けて任意の協力を促す程度は許されても、身体を強く拘束したり、長時間にわたって多人数で完全に進路を封鎖したりする行為は許容限度を超える「違法な有形力の行使」となります。
実際に、立ち去ろうとした市民の腕を強く掴んで引き倒したケースや、数時間にわたり路上で包囲し続けた事案では、警察側の有形力行使が「実質的な違法逮捕」に該当するとして警察側が敗訴した下級審判例がいくつも確定しています。