国宝・快慶仏が迫る!安倍文殊院で出会う陰陽師の記憶と合格祈願
国宝・快慶仏が迫る!安倍文殊院で出会う陰陽師の記憶と合格祈願を詳しくリサーチ! 読者が気になる 情報と解説を凝縮して配信します。
文殊菩薩の周りを固めるのは、脇侍たる4体の仏像たちだ。これらを含めた全5体で渡海文殊群像を構成しており、そのすべてが国宝に指定されている。密教や大乗仏教の世界観において、文殊菩薩が雲海を渡り、人々に知恵の教えを説きに行く旅立ちの場面を立体的に表現したものだ。
先導役を務める善財童子の、純真無垢な表情で振り返る姿は愛らしく、旅の案内人である于闐王の威風堂々とした立ち姿と見事な対比をなしている。さらに仏典を捧持つ最勝老人や須菩提が脇を固め、群像全体が一つの壮大なドラマのように空間を支配する。この立体曼荼羅とも呼ぶべき配置は、見る者を現実から遠く離れた悟りの世界へと誘ってやまない。