ヤツメウナギはなぜ怖い?異様な歯の構造と人間襲撃の真相に迫る
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名前に「ウナギ」と付いているものの、生物学におけるヤツメウナギとウナギの違いは決定的です。私たちが普段口にするウナギ(ニホンウナギなど)は硬骨魚類に属し、顎やウロコ、硬い骨格を持ちます。一方のヤツメウナギは、約5億年前の古生代からほとんど姿を変えていない原始的な「無顎類(円口類)」に分類され、背骨の原型である軟骨組織しか持たない全く別の系統の生き物です。
体の側面に並ぶ「8つの目」のように見える模様は、本来の目(1対)の後方に並んだ7対の鰓穴(エラあな)です。日本国内の淡水域・汽水域には主に以下の2種類が生息しており、その性質は大きく異なります。
1つ目はカワヤツメです。体長50〜60cmほどに成長し、海へ降って大型魚に寄生する肉食性のタイプです。成魚は力強い吸盤と鋭い歯を備えており、後述する食用として利用されるのは主に本種です。
2つ目はスナヤツメです。体長15〜20cm程度の小型種で、一生を清澄な河川の上流や小川の砂底で過ごします。幼生期は砂泥中のデトリタス(有機物)を濾過摂食し、驚くべきことに成魚に変態した後は一切エサを食べずに産卵のみを行って短い生涯を終えます。そのため、スナヤツメの歯は退化しており、他魚に寄生することも人間を噛むこともありません。