トマトが赤くならないのはなぜ?緑のまま真っ赤にするプロ直伝の追熟ワザ
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「赤くならないなら、青いまま炒め物や漬物にして食べてしまおう」と考える人が増えています。しかし、そこには無視できない健康上のリスクが潜んでいます。青いトマトを口にする前に知っておくべき、科学的な事実があります。
ナス科植物であるトマトの未熟な果実や葉、茎には、ステロイドアルカロイド配糖体の一種であるトマチンが含まれています。これはジャガイモの芽に含まれる有毒成分ソラニンと極めて類似した化学構造と毒性を持つアルカロイドです。
未熟な青いトマトには、1kgあたり数百ミリグラムのトマチンが含まれていることがあります。成人が1〜2個の青いトマトをピクルスやフライにして食す程度であれば重篤な中毒に至るリスクは極めて低いものの、生で大量に摂取すると、以下の中毒症状を引き起こす危険性があります。
- 激しい腹痛および胃痙攣
- 嘔吐・吐き気
- 下痢および脱水症状
- 頭痛やめまい
特に体重の軽い幼児や高齢者、胃腸の弱い人はトマチンに対する感受性が高いため、完全に緑色の果実を生食することは厳禁です。海外の伝統料理(フライド・グリーン・トマトなど)のように加熱調理や油調を行うことで毒性はある程度緩和されますが、トマチン自体は熱に対して比較的安定した物質であるため、過信は禁物です。
果実が熟して赤くなるにつれて、トマチンは無毒な物質へと急速に分解され、完熟期には未熟期の100分の1以下まで減少します。安全かつ最高のおいしさを味わうためにも、青い果実は前述のエチレンガス追熟によって赤く完熟させてから消費するのが最も理にかなったアプローチです。