なぜカリカリにならない?失敗ゼロの芋けんぴの作り方と蜜の黄金比を徹底解説

なぜカリカリにならない?失敗ゼロの芋けんぴの作り方と蜜の黄金比を徹底解説とは一体何なのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

家庭で芋けんぴ作りに挑戦した人の声をSNSや料理コミュニティで調査すると、「揚げたては熱々で美味しかったが、冷めると湿気たフライドポテトのようになってしまった」「飴を絡めたら全体がふやけてしまった」という失敗談が後を絶ちません。この食感の喪失は、さつまいも内部に残留した余剰水分が外側の糖衣を溶かしてしまう現象によって引き起こされます。

芋けんぴを極上のクリスピー食感に仕上げるためには、3つの科学的ステップを厳格に踏む必要があります。

第1の関門は「デンプンの洗い流し」です。さつまいもを4mm〜5mm角の細切りにした直後、表面には細胞が破壊されたことで遊離したデンプンが大量に付着しています。これを水にさらさずに油へ投入すると、デンプン同士が油の中で糊化(糊状に固まる)を起こし、棒同士がくっつくだけでなく、表面に粘り気のある膜を作って内部の水分蒸発を激しく阻害します。最低でも10分から15分ほど水にさらし、水が透明になるまで2〜3回水を替えてデンプンを徹底的に洗い落とす工程が不可欠です。

第2の関門が「油に入れる前の完全脱水」です。水にさらした芋をザルに上げただけで油に入れてしまうと、急激な油跳ねを招くだけでなく、油の温度が急降下して衣が油を吸い込んでベタつきます。キッチンペーパーで水分を拭き取るだけでは不十分であり、新聞紙やペーパーの上に広げて最低でも30分間は自然乾燥させ、表面がサラサラと白っぽくなるまで風に当てるのが現場の鉄則です。

第3の関門が「加熱による水分の追い出し(低温揚げ)」です。高温(180℃以上)の油にいきなり放り込むと、表面だけが急速に焦げて内部に水分が閉じ込められます。常温の冷たい油、あるいは140℃前後の低温からスタートし、泡が小さくなって芋が硬直するまで15分以上かけてじっくりと水分を油中へ逃がす技術が求められます。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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