隈研吾の建築はなぜ「やばい」のか?木造美の革新性と維持費の真相
隈研吾の建築はなぜ「やばい」のか?木造美の革新性と維持費の真相についての疑問解決ガイドをお届けします。
一方で、時が経つにつれて浮き彫りになる現実的な問題が、議論の熱量をさらに高めている。木造建築が都市部で直面する最大の壁は、風雨や紫外線による「経年劣化」と、それに伴う「維持管理コスト」だ。竣工直後の黄金色の木目が、数年で黒ずみやカビ、さらには反りや割れに見舞われる現象は、各地の建築物で観測されている。
屋外に露出した木製ルーバーは、数年ごとの防腐塗装や点検が不可欠となる。しかし、高所や複雑な木組み構造の場合、足場の仮設コストだけで莫大な費用が跳ね上がる。2026年現在、初期のプロジェクトが相次いで修繕時期を迎える中、「デザインの先進性に対して、自治体や施設管理者の維持費負担が大きすぎるのではないか」という懸念が現実味を帯びているのだ。デザインの美しさと現実の耐久性——この摩擦が生むショックが、人々をして「やばい」と言わしめるもう一つの理由に他ならない。