犬が腰を振る本当の理由とは?メスや去勢後のマウンティング対策
犬が腰を振る本当の理由とは?メスや去勢後のマウンティング対策について押さえておきたい 理由を厳選して解説いたします。
ネット上のQ&Aサイトや古いしつけ本では、「犬が飼い主の足に腰を振るのは、自分の方が上の立場だと主張している(優位性マウンティング/アルファシンドローム)」と解説されている例が今なお散見されます。しかし、現代の動物行動学において、犬が人間を支配するために腰を振るという説はほぼ否定されています。
かつて狼の群れ観察から提唱された「ボスマウンティング理論」は、人工的な環境下における極限状態の観察に基づいていたことが近年の研究で判明しました。家庭犬が飼い主にマウンティングを行う実態を詳細に観察すると、その8割以上は「構ってほしい」「遊んでほしい」という要求や、飼い主のリアクションを楽しんでいる学習の結果です。
犬が足にしがみついてきた際、人間側が「キャーやめて!」「ダメでしょ!」と大声を出したり笑ったりすると、犬は「飼い主が構ってくれた」「喜んでいる」と勘違いします。叱っているつもりの反応が、犬にとってはポジティブな報酬(アテンション)として機能し、行動が強化されてしまうのです。上下関係の誇示と決めつけて体罰を与えたり仰向けに押さえつけたりする行為は、犬に恐怖と不信感を与えるだけで、根本的な解決には一切つながりません。