極値を持つ条件の完全攻略|判別式D>0の罠と符号変化の減点回避術

極値を持つ条件の完全攻略|判別式D>0の罠と符号変化の減点回避術に関する深掘り解説を詳しく解説いたします。

数学における言葉の定義を曖昧にしたまま小手先の解法に頼る姿勢は、難関大入試において命取りとなります。ここで改めて「極大値・極小値の厳密な定義」と「$f'(x) = 0$」の違いを整理します。

高校数学における極値の定義は、直感的な「山の頂点」「谷の底」というビジュアルに留まりません。数学的な定義は次の通りです。

【極大値の定義】:点 $x = a$ を含むある開区間に属するすべての $x$ に対して、$f(x) \leqq f(a)$ が成り立つとき、$f(a)$ を極大値という。
【極小値の定義】:点 $x = a$ を含むある開区間に属するすべての $x$ に対して、$f(x) \geqq f(a)$ が成り立つとき、$f(a)$ を極小値という。

ここで極めて重要なのは、定義の中に「微分可能であること」や「$f'(x) = 0$」という文言は一切含まれていないという事実です。例えば、絶対値関数 $f(x) = |x|$ は $x = 0$ で微分不可能(グラフが尖っており接線が引けない)ですが、$x = 0$ の前後で減少から増加へ転じているため、$x = 0$ で間違いなく「極小値 $0$」を持ちます。

逆に、$f'(x) = 0$ でありながら極値を持たない代表例が、基本関数 $f(x) = x^3$ です。この関数を微分すると $f'(x) = 3x^2$ となり、$x = 0$ において $f'(0) = 0$ を満たします。しかし、$x = 0$ の前後における $f'(x)$ の符号を見ると、$x < 0$ で正、$x > 0$ でも正であり、符号変化が起きていません。グラフは一瞬水平になるものの、そのまま上昇を続けます。つまり、重解を持つ導関数は軸に接するだけで軸を貫通しないため、極値を生み出せないのです。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

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