抜苦与楽の本当の意味とは?仏教の慈悲と医療現場で選ばれる理由

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現在、抜苦与楽という言葉は宗教の枠組みを越え、医療・看護・介護の現場における基本理念として広く掲げられています。日本における近代以前の医療施設・救護施設の多くが寺院や仏教者によって創設された歴史的背景もありますが、それ以上にケアの本質と完全に一致している点が大きな要因です。

医療や看護の現場において、患者が最初に直面するのは「病気による肉体的な激痛」「先行きが見えない不安や恐怖」という強い苦痛です。医療従事者がまず行うべきは、適切な治療や緩和ケアによってその痛みや苦痛を速やかに取り除く「抜苦」にあります。

そして苦痛が和らいだ後、患者が人間らしい生活を取り戻し、自分らしい生きがいや安心感を実感できるように支えるプロセスが「与楽」です。苦痛の除去だけで終わらず、その先の全人的な安らぎまでを視野に入れる抜苦与楽の思想は、チーム医療やホスピス緩和ケア、地域包括ケアシステムの根底を支える揺るぎない指針となっています。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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