浦島太郎の本当の話とは?原作の結末と乙姫の罠・鶴変身の真相
浦島太郎の本当の話とは?原作の結末と乙姫の罠・鶴変身の真相の疑問点について、最新情報を基に徹底解説します。
浦島伝説の歴史はさらに古く、8世紀初頭の『日本書紀』や『丹後国風土記』逸文にまで遡ります。当時の主人公の名は太郎ではなく「水江浦嶋子(みずのえのうらのしまこ)」。職業も単なる貧しい漁師ではなく、豪族階級の風流な青年として描写されています。
『丹後国風土記』によると、嶋子が海で五色の亀を釣り上げると、亀は突如として息を呑むほど美しい神女(亀比売=かめひめ)へと姿を変えます。嶋子は彼女に誘われるまま、海底ではなく海のかなたにある理想郷「蓬莱山(常世の国)」へと船を進め、歓待の日々を送ることになります。
作中における竜宮城の滞在期間はわずか3年間でした。しかし、残してきた両親を案じて故郷の村へ戻った嶋子を待っていたのは、家族も知人も消え去り、村の痕跡すら失われた荒涼たる風景でした。村の古老に尋ねると、「水江の浦嶋子という男が海に出て帰らなくなってから、すでに300年が経過している」と告げられます。異界と現世では時間の流れる速度が完全に乖離しており、嶋子は取り返しのつかない時間跳躍(タイムトラベル)を遂げていたのです。