消火器の中身は何?ピンク粉末の正体や毒性、誤射時の掃除法を徹底解説
消火器の中身は何?ピンク粉末の正体や毒性、誤射時の掃除法を徹底解説について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。
日本国内で最も広く普及している「ABC粉末消火器」から放射されるピンク色の粉末。その正体は、化学肥料などにも広く使われているリン酸アンモニウムを主成分(約70〜90%)とした無機化合物の微粒子です。防湿性を高めるためにシリコン樹脂などでコーティング加工が施されています。
「なぜ鮮やかなピンク色に着色されているのか」という点には、明確な安全上の理由があります。消火薬剤本来の原料は白や灰色に近い無色ですが、放射された際に視界で薬剤の届いている範囲を把握しやすくすること、そして小麦粉や塩などの食品と誤認・誤食される事故を防ぐために、あらかじめ着色料で淡い紅色(ピンク)に染められています。
気になる人体への毒性ですが、主成分のリン酸アンモニウム自体は消防法上の普通物であり、重篤な中毒を引き起こす猛毒ではありません。しかし、粒径がわずか20〜40ミクロンという超微粒子であるため、空中に舞った粉末を大量に吸い込んだり目に入ったりすると、物理的・化学的な刺激によって喉の痛みや咳き込み、結膜の充血といった急性症状を引き起こすことがあります。