卸価格とは?上代下代の違いや掛け率相場と損しない価格設定の真相

卸価格とは?上代下代の違いや掛け率相場と損しない価格設定の真相の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

卸価格を算出する根幹となるルールが「掛け率(かけりつ)」です。掛け率とは、小売価格(上代)に対して卸価格(下代)が何パーセントに設定されているかを示す比率を指します。

掛け率の計算方法と相場を理解するための基本計算式は次の通りです。

卸価格(下代) = 小売価格(上代) × 掛け率

例えば、上代10,000円の商品に対して掛け率が「6掛け(60%)」であれば、卸価格は6,000円になります。この場合、小売側の粗利益は4,000円(粗利率40%)です。仕入れ実務においては、この掛け率が業界や商品カテゴリの商慣習によって大きく固定化されています。

業界ごとの仕入れ値と原価率の目安を客観的な数値データで比較したものが以下の表です。

業種・商品カテゴリ詳細・数値データ(掛け率相場)一般的な基準・相場(原価率)編集部の見解・評価アパレル・衣料品50%〜60%(5〜6掛け)製造原価:20%〜30%シーズン売れ残り・廃棄リスクが高いため、小売側の粗利幅が広く取られる傾向が強い。食品・日用品70%〜85%(7〜8.5掛け)製造原価:50%〜60%回転率が極めて高く賞味期限があるため、薄利多売の構造。価格交渉の余地は極めて狭い。家電・デジタル機器80%〜90%(8〜9掛け)製造原価:65%〜75%オープン価格が標準。量販店のポイント還元や値引き原資を削るため、小売利益率は極小。化粧品・コスメ40%〜60%(4〜6掛け)中身原価:10%〜20%容器代・広告宣伝費に資金が投じられるモデル。販路限定品ほど掛け率は高めに維持される。書籍・出版物約78%〜80%(取次卸)製造原価:約30%前後再販売価格維持制度により定価販売が義務付け。書店マージンは約20%強に完全固定。

データを見れば明らかなように、原価率が低く見えるアパレルや化粧品は、一見すると小売店にとって大きな利益をもたらすように映ります。しかし、これらは「トレンドの移り変わりによる在庫滞留リスク」や「季節外れ商品の大幅値引き」を小売業者が背負う構造になっているため、高い利益幅が最初から組み込まれているのです。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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