2026年春、セリ場が沸く「奇跡の味覚」——高級料亭も争奪戦を繰り広げる春の絶品と海変異のリアル

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今期のヤリイカ前線は、これまでにない動きを見せている。日本海側や対馬海峡、東北沿岸の各港では、春の産卵期に向けて浅場へ回遊してきた親イカの揚がりが本格化。しかし、市場関係者の表情は単純な喜びだけではない。

豊洲市場の卸売業者によれば、「2026年に入り、水揚げされる個体のサイズ選別が極端になっている」という。身が厚く卵がずっしりと詰まった特級品が一定数上がる一方で、小ぶりな個体も目立つ。海水温の微妙な上昇や海流の蛇行が、イカの成熟スピードや回遊ルートに直接的な影響を与えていると見られる。

「とにかく今年の特級品は争奪戦ですよ」と語るのは、都内有数の高級寿司店に仕入れを行うベテラン仲卸だ。セリ値は一時、前年同期比で2割から3割高を記録。それでも料亭や居酒屋からの注文は途絶えない。春のわずかな期間にしか手に入らないプレミアム感が、買い手の熱量をいやが上にも引き上げているのだ。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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