美大受験の難関・石膏像ヘルメス攻略法!重心の狂いを防ぐデッサン術
美大受験の難関・石膏像ヘルメス攻略法!重心の狂いを防ぐデッサン術にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。
美術室でおなじみのヘルメス胸像は、紀元前4世紀のアテネで活躍した大彫刻家プラクシテレスの手による大理石彫刻『幼子ディオニュソスを抱くヘルメス』の上半身を型取りしたものです。1877年、ギリシャのオリンピアにあるヘラ神殿跡からほぼ完全な状態で発掘され、現在は現地のオリンピア考古学博物館に収蔵されています。
古典期ギリシャ彫刻における最高傑作の一つとして名高いオリンピアのヘルメスは、それまでの厳格で力強い神々の像とは一線を画し、優美で人間味あふれる肉体美を特徴としています。右足に体重を乗せ、腰を大きく横に突き出すことで生まれる緩やかなS字曲線(プラクシテレス曲線)は、美術史におけるコントラポスト(体重移動による非対称の姿勢)の到達点と称されます。
日本国内のアトリエに普及しているヘルメス胸像 レプリカは、この全身像から胸元までを切り取って自立させた形状をしています。この「全身の動勢から胸元だけを切り抜いている」という事実こそが、デッサンにおける難易度を跳ね上げる決定的な要因となっています。