『舟を編む』大渡海の辞書モデルは実在する?三省堂と広辞苑の真相
『舟を編む』大渡海の辞書モデルは実在する?三省堂と広辞苑の真相についての真相をお届けします。
作中で読者に強烈な印象を残すのが、大渡海専用の本文用紙を開発するエピソードです。「めくりやすく、裏写りせず、指吸い付くような『ぬめり感』がありながら、薄くて軽い紙」という無茶な要求に対し、製紙会社が試行錯誤を繰り返すシーンは、本作の屈指のハイライトとなっています。
このエピソードは、完全に現実の技術開発がベースになっています。辞書用紙は製紙技術の最高峰と呼ばれ、特種東海製紙や日本製紙、巴川製紙所(現・TOMOEGAWA)などの紙メーカーが実際に開発してきた超薄葉印刷紙がモデルです。
厚さわずか数十ミクロンでありながら、数万回めくっても破れない耐久性と、文字が透けない不透明度を両立させる技術は、日本の製紙業界が世界に誇る職人技です。広辞苑に採用されている専用紙「OKディクショナリー」や、三省堂の辞書用紙が長年追求してきた「究極のめくりやすさ」を巡る実話が、大渡海の紙開発ストーリーとして鮮やかに昇華されています。