食べても太らない体質の真相とは?最新科学が暴く代謝と腸内の秘密
食べても太らない体質の真相とは?最新科学が暴く代謝と腸内の秘密の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
消費エネルギーの大半をコントロールしている要素として、近年のスポーツ医学や肥満研究で最も重要視されているのがNEAT(非運動性熱産生)です。これは、ジムでのトレーニングやランニングといった意図的な運動ではなく、歩行、立ち座り、姿勢の維持、貧乏ゆすり、家事、さらには会話時の身振り手振りといった日常のあらゆる身体活動で消費されるエネルギーを指します。
アメリカのマヨ・クリニックを中心とする研究チームの報告によると、このNEATによる1日のエネルギー消費量は、活動的な人と座りがちな人の間で最大で約800〜1,000kcalもの開きが生じることが判明しています。「たくさん食べているのにスリムな人」の行動特性を仔細に観察すると、座っている時間が極端に短く、立位姿勢を美しく保ち、電話を歩きながら受けるなど、無意識のうちに莫大なNEATを積み上げているケースが極めて多く見られます。
さらに見逃せないのが、熱産生を専門に担う褐色脂肪細胞の活性化です。全身にエネルギーを蓄える白色脂肪細胞とは対照的に、首の周囲や鎖骨上窩、肩甲骨の深部に局在する褐色脂肪細胞は、ミトコンドリア内に存在する特異なタンパク質「UCP1」を利用して、脂肪を直接燃焼させて熱を生み出します。この細胞の活性が高い人は、食後すぐに身体がポカポカと温まり、過剰な栄養素を脂肪として固定化することなく、体熱としてスムーズに空気中へ逃がす能力に長けています。