エルマーの冒険の対象年齢は何歳から?読み聞かせと一人読みの目安
エルマーの冒険の対象年齢は何歳から?読み聞かせと一人読みの目安の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
本作の原作者であるルース・スタイルス・ガネット(Ruth Stiles Gannett)は、本作を単なるおとぎ話ではなく、極めて論理的で痛快なサスペンスコメディとして設計しました。日本語版における渡辺茂男氏の温かみのある名訳も手伝い、その世界観は色褪せることがありません。
あらすじは明快そのものです。主人公の少年エルマー・エレベーターは、街で行き倒れていた年老いた野良猫を助け、動物たちに捕らえられて重労働を強いられている「りゅうの赤ん坊」の存在を知ります。エルマーはりゅうを救い出すため、親に内緒で船に潜り込み、猛獣たちが支配する「どうぶつ島」へと単身上陸を果たします。
子どもたちを熱狂させる最大の要因は、暴力や魔法によって敵を倒すのではなく、「エルマーの機転と日用品を使った問題解決」にあります。行く手を阻む獰猛な猛獣たちに対し、エルマーは知恵を絞ってリュックサックの中身を差し出します。
- おなかをすかせたトラには、噛みごたえのある「チューインガム」を与えて気をそらす。
- たてがみを気に病むライオンには、「くし」と「ブラシ」と「リボン」を渡して髪結いに夢中にさせる。
- 獰猛なワニの群れには、しっぽに「棒付きキャンディー」を結びつけて橋の代わりに渡る。
大人の目から見ればユーモラスなナンセンス劇ですが、子どもの心理から見ると、身の回りにある馴染み深いアイテムが猛獣を無力化する武器へと変化するプロセスは、この上ない全能感とカタルシスをもたらします。恐怖と安心のバランスが絶妙にコントロールされているからこそ、幼児でも安心してスリルに身を委ねることができるのです。