乾いた髪にトリートメントは逆効果?現場が明かす2026年の正解術
乾いた髪にトリートメントは逆効果?現場が明かす2026年の正解術とはどのようなものなのか? 専門的な分析を簡潔に解説します。
「洗い流さないトリートメントを乾いた髪につけるとパサつく」という現象は、決して使用者の気のせいではありません。毛髪科学の観点から見ると、濡れた髪と乾いた髪ではキューティクルと内部のCMC(細胞膜複合体)の状態が全く異なるためです。
毛髪は水分を含むとキューティクルが適度に開き、外部から補給されたトリートメント成分(アミノ酸、加水分解ケラチン、植物性セラミドなど)を毛髪深部のコルテックスまで浸透させるルートが確保されます。濡れた状態で塗布することで、水分と油分がエマルジョン(乳化)に近い状態で均一に広がり、ドライヤーの熱を利用してキューティクルを整えながら潤いを閉じ込めることが可能になります。
一方で、完全に乾いた髪はキューティクルが閉じ、表面が疎水性(水を弾きやすい状態)に傾いています。この状態で、特に揮発性シリコンや粘度の高い植物油を主成分とするヘアオイルを急激に塗布するとどうなるでしょうか。毛髪表面だけが強固な油膜でコーティングされ、毛髪内部の乾燥(水分不足)を解消しないまま蓋をしてしまうのです。
結果として、外側は油っぽいのに髪の芯はカサカサという「質感の乖離」が生じ、手触りの悪化やゴワつきを招きます。良かれと思って重ねづけしたオイルが外部の空気中にある微細な水分補給まで遮断してしまい、時間の経過とともに一層乾燥が進んでしまう点が、乾いた髪への単独塗布が逆効果と言われる最大の構造的理由です。