下弦の月とは?上弦との見分け方や昇る方角・時間帯の違いを徹底解説
下弦の月とは?上弦との見分け方や昇る方角・時間帯の違いを徹底解説に関するポイントを丁寧にまとめました。詳細な解説をご確認ください。
ネット上の知恵袋やSNSで毎年必ず繰り返されるのが、「空高くにある半月を見ても、弦が横や斜めを向いていて、上弦なのか下弦なのか名前の由来と一致しない」という混乱です。
この混乱の原因は、名前に使われている「弓張り月(ゆみはりづき)」の比喩にあります。半月を弓に例えたとき、真っ直ぐな直線の部分を「弦(つる)」、丸く弧を描く部分を「弓の木」と見立てます。多くの人が「空にあるときに弦が下を向いているから下弦の月だろう」と直感的に誤解してしまいますが、天頂付近にある月は地球の自転角度によって弦がほぼ垂直に立って見えます。
では、なぜ「上弦」「下弦」と呼ばれるのでしょうか。その真の由来には二つの決定的な事実が存在します。
第一の理由は、西の地平線に沈む瞬間の姿勢です。上弦の月は、直線部分(弦)を上にして、丸い弧の部分から先に沈んでいきます。一方の下弦の月は、丸い弧を上にしたまま、真っ直ぐな弦を下に向けた姿勢で地平線へと沈んでいきます。古来の天体観測者たちは、沈みゆく姿を捉えて「弦が下を向いて沈むから下弦」と名付けたのです。
第二の理由は、古代の暦(太陰太陽暦)における月の前半・後半という時間的な区分です。新月を1日目(一日=ついたち)として数える旧暦では、月の前半(上旬)の7〜8日頃に巡ってくる半月を「上弦」、満月(15日頃)を過ぎた後半(下旬)の22〜23日頃に巡ってくる半月を「下弦」と呼びました。つまり、「空での空間的な向き」と「カレンダー上の時間的な前後」という二重の意味が掛け合わされて定着したのが実態です。