風邪で緑の鼻水が出るのは治りかけ?副鼻腔炎のサインと受診基準
風邪で緑の鼻水が出るのは治りかけ?副鼻腔炎のサインと受診基準とはどのようなものなのか? 背景や要点を整理してお届けします。
大手医療相談プラットフォームやSNSのコミュニティを分析すると、緑の鼻水に直面した患者たちの生々しい葛藤と後悔の声が数多く浮き彫りになります。
「風邪の終盤だと思い込み、市販の総合感冒薬を飲みながら仕事を続けていたら、ある朝起きた瞬間に右目の奥が殴られたように痛み、頭が割れそうになって救急受診した。診断は重度の急性副鼻腔炎。鼻から管を通して膿を洗浄される羽目になった」(30代男性・会社員の手記より)
「熱が下がったので治ったと思っていたら、鼻の奥から古い雑巾のようなにおいが立ち上るようになり、周囲に口臭として届いているのではないかと対人関係で強い不安を感じた」(20代女性の投稿)
このように、自己判断による放置が日常生活のQOL(生活の質)を著しく損なう事態を招いています。現場の医師が特に警戒を促しているのが、片方だけ緑の鼻水が出る理由です。
全身疾患である一般的な風邪やアレルギーであれば、鼻水は基本的に両方の鼻腔から分泌されます。ところが、「常に右の鼻の穴からだけ緑の鼻水が出る」「左側だけ異臭がする」という場合、単なる風邪の二次感染ではありません。上の奥歯の虫歯や歯周病が上顎洞へ突き抜けて炎症を起こす「歯性上顎洞炎」、副鼻腔内にカビが繁殖する「副鼻腔真菌症」、あるいは鼻腔ポリープ(鼻茸)や悪性腫瘍による物理的閉塞が疑われます。乳幼児であれば、豆やプラスチック製の小さな玩具を鼻の穴に詰め込んでしまったことによる異物誤飲が原因であるケースも現場では日常茶飯事です。
また、子育て世代の親から頻繁に寄せられるのが、子供の風邪で緑の鼻水が出て熱なしという状態に対する相談です。小児科や耳鼻科の外来現場では、「熱はないのに黄色や緑の鼻水を何週間も垂らしている」幼児が溢れています。子供は大人に比べて副鼻腔の容積が小さく、鼻腔と副鼻腔をつなぐ穴が広いため、風邪を引くと容易に副鼻腔まで炎症が波及します。
小児の場合、本人が元気で食欲があり、夜間もしっかり眠れているのであれば、熱がないからといって直ちに重症化しているわけではありません。しかし、小児の耳管は太く短く水平に走行しているため、緑色の鼻水をすする癖を放置すると病原体が耳へ逆流し、急性中耳炎を極めて高い確率で併発します。「耳を痛がる素振りを見せる」「呼んでも返事をしない」といった聴覚の変化には厳重な警戒が求められます。