ラブラドールレトリバーを飼ってはいけない?温厚な偶像と破壊の現実

ラブラドールレトリバーを飼ってはいけない?温厚な偶像と破壊の現実に関するポイントを丁寧にまとめました。詳細な解説をチェックしましょう。

大型犬を養うということは、経済的にも中型・小型犬とは桁違いの責任を背負い込むことを意味します。大手ペット保険会社や各種飼育実態調査の統計データを集約すると、ラブラドールレトリバーを終生飼育するために必要なトータルコストは、控えめに見積もっても400万円から600万円以上に達します。

毎月のプレミアムフード代だけで1万5,000円から2万5,000円、フィラリアやノミ・マダニの予防薬は体重換算で処方されるため小型犬の3倍以上の費用がかかります。さらに、夏場にエアコンを24時間フル稼働させる電気代、車の買い替え費用(大型クレートが積載可能なSUVやミニバン)、シニア期の介護用品費用など、出費は際限なく膨らみます。

ここで、よく比較対象として挙げられるゴールデンレトリバーとの違いや、大型犬の一般的な基準を交えた詳細なデータ比較表を確認してみましょう。

比較項目ラブラドールレトリバーゴールデンレトリバー編集部の見解・評価基準平均体重・体格オス:29〜36kg
メス:25〜32kgオス:29〜34kg
メス:24〜29kgラブラドールの方が筋肉質で骨太。引っ張る瞬発力が極めて強い。被毛・お手入れ短毛ダブルコート
硬く刺さる抜け毛(毎日吸引必須)長毛ダブルコート
毛玉化しやすく毎日のブラッシング必須掃除の手間は刺さるラブラドールの方が難度高。トリミング代はゴールデン優位で高額。運動要求量1日2回・各60分以上
(高強度の作業・運動を好む)1日2回・各45〜60分
(比較的ゆったりしたペースも可)ラブラドールはアスリート体質。走る・泳ぐ欲求が満たされないと荒れやすい。性格の傾向外向的で底抜けに明るい
興奮時のブレーキ制御が課題温厚で情緒が安定しやすい
人懐っこく甘えん坊初心者に対する扱いやすさは、興奮性のコントロール面でゴールデンがやや有利。月間飼育コスト約18,000円〜35,000円
(食費・サプリ・予防薬)約20,000円〜40,000円
(サロン費用が加算)大型犬は体重に比例して医療費・薬剤費が跳ね上がる。小型犬の約2〜3倍。平均寿命と好発疾患平均寿命:10〜13年
股関節形成不全、胃捻転、悪性腫瘍平均寿命:10〜12年
悪性リンパ腫、血管肉腫、股関節疾患大型犬特有のシニア期における寝たきり介護、大型犬用カートの準備が必須。

特に注視すべきは健康リスクです。ラブラドールレトリバーは遺伝的に「股関節形成不全(HD)」を発症しやすい犬種として知られています。骨盤の寛骨臼と大腿骨頭の噛み合わせが緩み、歩行時に腰を左右に振るような異常歩行(モンローウォーク)や、立ち上がり困難を引き起こします。症状が重篤な場合、骨盤骨切り術や人工関節置換術などの外科手術が必要となり、片足だけで50万円から80万円前後の高額な医療費が発生します。

さらに、食欲旺盛な犬種ゆえに食後の急激な運動によって胃がねじれる「胃拡張・胃捻転症候群(GDV)」の致死率も高く、緊急手術には数十万円の備えが欠かせません。ペット保険への加入はもちろんのこと、突発的な事態に即座に100万円単位の手元資金を拠出できる経済基盤がなければ、命を預かることは不可能です。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest