逮捕=有罪ではない?推定無罪の原則と報道被害の真相を徹底解明

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法学の基本理念でありながら、一般社会で最も軽視されがちなのがこの原則です。推定無罪の原則をわかりやすく定義すると、「検察官が合理的な疑いを超えて有罪を立証できない限り、裁判所は被告人を無罪として扱わなければならない」という鉄則を指します。

ラテン語の法格言である「疑わしきは被告人の利益に(in dubio pro reo)」に由来し、国家権力が無実の市民を処罰する悲劇を絶対に防ぐために何百年もかけて築き上げられた近代刑事法の最高峰の知恵です。「10人の真犯人を逃すとも、1人の無辜(むこ=無実の人)を罰するなかれ」という法思想に基づいています。

日本における憲法第31条の法的根拠(適正手続の保障)は、何人も法定の手続きによらなければ生命・自由を奪われず刑罰を科されないと定めています。これを受けて制定された刑事訴訟法における被疑者の権利には、以下の厳格な防壁が用意されています。

第一に「黙秘権(憲法第38条・刑訴法第198条)」です。捜査機関の取り調べに対して供述を拒絶する権利は、被疑者が自ら罪を証明する必要はないという推定無罪の帰結です。第二に「立証責任の所在」です。自分が無罪であることを証明する義務は被疑者・被告人にはなく、100%検察官側に有罪の立証責任が課せられています。裁判官が「怪しい」「犯人かもしれない」と内心思っていたとしても、確実な証拠が揃わなければ、法は無罪判決を命じています。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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